無駄なく部屋の空間を使いたいという時、どんな家具をどんなレイアウトで設置するかということが大切になってきます。
中でもベッドは大型家具になり部屋のスペースを広く使うので、よく考えて選び、よく考えて設置しなければ、大きなデッドスペースを作ってしまいかねません。
ただ、ベッドでできるデッドスペースに関しては有効利用したいという人と、そもそも作りたくないという人に分かれたりします。
そのような目的によってもベッドの選び方が変わってきます。
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ベッドのデッドスペースをなくす方法として
そもそもから入りますがデッドスペースとは、「家の中などの利用できない空間」や「一般に利用されていない空間」を指します。
つまり無駄に余ってしまった空間だったりします。
デッドスペースを作らないようにするのにベッドにできることは、やはり、次からのの2通りになります。
①デッドスペースを有効利用しやすいベッドを選ぶ
これは、余分な空間ありきのベッドです。
そのデッドスペースがどんな風であるかということがポイントになります。
そのデッドスペースを有効に使いやすい構造であったり、うまく工夫がされているようなベッドを指します。
②デッドスペースができないベッドを選ぶ
これは、物理的に余るスペースができないベッドを選ぶという方法です。
余分なスペースが発生しないようなサイズであったり、そういった造りになっていたりフォルムになっていたりするものを指します。
デッドスペースをどうしたい?
ベッドでできるデッドスペースをなくす方法を2つ紹介しましたが、端的に言うと冒頭にもふれた通り、①はデッドスペースを使う方法で②はデッドスペースを作らない方法になります。
この①と②では実はずいぶんベッドの使い勝手が違ってくるので、次はここを整理していこうと思います。
ここで何がポイントになるのかというと、あなたがデッドスペースに具体的に何を求めているのかです。
①デッドスペースを使いたい人
どうせならデッドスペースを有効利用し、むしろ必要なスペースとして便利に使いたいという方も多いでしょう。
収納を増やしたい
この場合一番にあがるのが、デッドスペースを収納に使いたいということです。
うまく使えたならもうデッドスペースではなくなります。
クローゼットはもうパンパンだけど物はドンドン増えていくという場合もあるでしょう。
断捨離という考えもありますが、もしデッドスペースを有効利用できたなら、そんな発想も浮かばないくらい整然と片づけられるかもしれません。
ベッドはどうしてもデッドスペースができやすかったりします。
ですからそれを逆手にとって有効利用するようなものも多く発売されています。
部屋のスペースを増やしたい
収納ということでないにしても、とにかくもう少し部屋のスペースを増やしたいなという時、デッドスペースの有効利用を考えられるのではと思います。
例えば部屋が狭いけれどソファも置きたいなとか、デスクも置きたいなという場合もあるでしょう。
他にも「あのデッドスペースが逆にもう少し広かったらこれが置けたのに」なんて場合もあるでしょう。
②デッドスペースを作りたくない人
とにかく少し空いている隙間のようなスペースが気になって仕方がないという方もいらっしゃいます。
そのデッドスペースを有効利用したいとかそういうことではなく、無駄に空いているスペースそのものがいらないという場合です。
ジャストサイズでピッタリ整然としたい
極力デッドスペースができないように、きっちりと寸法を合わせてぴったり整然としておきたいという方もいらっしゃいます。
無駄に余ってしまう曖昧な場所がとにかく嫌だという場合です。
几帳面な方に多いかなと思います。
オバケがいそうな隙間をなくしたい
また、無駄にできる隙間を異常に怖がる人もいます。
そこにオバケが見えたらどうしようという恐怖感を持っているのです。
ピンとこない方には冗談にしか聞こえないかもしれませんが、けっこう頷いている方も多いと思います。
これと同じような視点から家や土地などの不動産すら選ばれることもあり、あながち馬鹿にはできません。
他にも、シャンプーしている時に後ろにオバケがいたらどうしようとか、大人も子どもも関係なく、全く霊感なんてなくても、オバケをメチャクチャ気にしている人が実は大変多かったりします。
そういう方にとっては、デッドスペースはなんとしても埋めたい空間だったりするのです。
具体的なベッド選び
ここまでのことで、デッドスペースを使うことと作らないことでそれぞれどんな目的がかなえられるかがわかりました。
次に、それでは具体的にどんなベッドを選んだらいいのかということに入っていこうと思います。
①デッドスペースを使いたい時のベッド
ベッドにとってのデッドスペースは主にベッドの下ですが、寝る目的のあるベッド面以外はベッドの上であってもそうなりえます。
部屋のレイアウトを平面図にして見てみるとベッドは面積として部屋のスペースを占めるので、意外と感覚的に平面的な捉え方をしてしまいがちです。
しかし実際は、面積だけじゃなくて立体としての体積分がベッドに使われたりします。
ですので、床からベッドの床板までの間や、ベッド面で寝たり起き上がったりする分を除いた分の天井までのスペースは、デッドスペースとなりがちだったりします。
●王道は収納付きベッド
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デッドスペースの有効利用としての王道はやはり収納付きベッドにになります。
よくあるのが、引き出しやチェストのついているものです。
引き出しなどがついているとかなり片づけやすくなりますが、別になくてもベッド下にある程度の高ささえあれば市販の引き出しや収納ケースを使って収納できます。
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奥もしっかり収納できますか?
ただ、気を付けたいのが奥の方です。
例えば引き出し付きのベッドでも、引き出しはベッドの奥行の半分しかないものも多かったりします。
確かにベッドと同じ奥行きの引き出しは引き出しにくく使いにくいでしょう。
そんなわけで、その奥がデッドスペースとなってしまう場合があります。
めったに使わないものならそこにしまっておけないわけではありません。
でも、いざそれを取り出そうと思うと、ベッドを少し動かす必要が出てきたりなどかなり面倒になってしまう場合もあります。
収納付きベッドの中には、奥もしっかり収納しやすくなっていたり、取り出すにもベッドの床板を簡単に上げられるようになっているなど便利なものがあります。
デッドスペースを有効利用するつもりが新たなデッドスペースを作ってしまわないように、そういった点にも注意しましょう。
●ロフトベッドなら大きなスペースができる
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ベッド下を有効利用しようと思うと高さがあればあるほど収納力が増します。
ですのでロフトベッドはベッド下収納の中で一番の収納力になります。
本来ならベッド下のスペースはデッドスペースになるのですが、その逆手を見事にとった機能的なベッドです。
ここまで大容量でなくてもいいという場合は、もう少し低めのハイベッドでもいいでしょう。
ベッド下を小部屋のように
ロフトベッドを使うと大容量収納としても良いのですが、部屋のスペースがもう少し欲しいという場合であったり、ちょっとした小部屋が欲しいという場合にも役立ちます。
例えばソファを置いてくつろぎ空間にすることもできますし、デスクを置いて趣味や勉強の場所にするのもいいでしょう。
さらにカーテンの付けられるロフトベッドなら個室感も出て秘密基地のようにもなります。
高いところで寝るのは平気ですか?
ただ、収納力をとって高さのあるベッドを選ぶとベッド面ももちろん高くなるので、高いところで寝ることになります。
慣れてしまえばそれほど問題なかったりしますが、慣れるまでは少し不便を感じたり落ち着かなかったりということがあるかもしれません。
また、天井とも近くなるので、寝る時に圧迫感を感じてしまう場合もあります。
その辺についても平気だという場合にこの方法をとっていただけたらと思います。
ロフトベッドの裏技
また、ロフトベッドには裏技もあります。
先ほどまではロフトベッドの下部分を収納として有効利用する方法を紹介してきましたが、それとは逆にベッド面を収納に使う方法です。
下に寸法の合うベッドを設置してそこで寝ます。
これだと高いところで寝るのが苦手な人にも良いでしょう。
ただ、ベッド上を収納とする場合、大容量収納とはなりません。
耐荷重以上の重さのものや、偏った置き方などをすると大変危ないので、ごく軽いものしか置けません。
使い方によっては危険なのであまりおすすめはできませんが、どうしてもこの方法をとりたいという場合はくれぐれも注意して、自己責任で行っていただきたいと思います。
②デッドスペースを作りたくない時のベッド
デッドスペースを作りたくないという時は、単純に空間の空かないベッドを選ぶといいでしょう。
●脚のないベッドなら空間が見えない
ベッド下のデッドスペースを埋めたいという場合は、脚がついていないベッドを選ぶといいでしょう。
脚がなくてフレームの面で支えるようになっているものもの多くあります。
特に先ほども紹介したようなチェストがついているような収納付きベッドだとそういったものが多い上、収納もできるので機能的にも便利だったりします。
他にも畳ベッドも同じように脚がなく収納がついているものが多いです。
収納はいらないという場合、フロアベッドだと床に直接ベッドの床板を置くようになっているので脚がないものがほとんどです。
まめに干してください!
ただ、どうしても脚がないベッドは湿気や熱がこもりがちになります。
フロアベッドのように直接床板を床に設置する場合だと特に湿気や熱の逃げ場がなくなりがちです。
湿気や熱の逃げ場がなくなると何が心配かというとカビやダニです。
どちらも高温多湿を好みます。
ですので、マメにマットレスを立てかけて干すなどする必要があります。
●ショート丈やロング丈のベッド
また、デッドスペースができないようにピッタリと部屋に収まるベッドを探そうと思うと、サイズがちょうど合うものを探す必要があります。
ベッドの幅についてはシングルとかダブルとかいった大まかに一律になった基準があったりします。
もちろん個々には若干違いがあるのでしっかり確かめる必要がありますが、大体の目安もありますしサイズの種類も豊富にあり選択の幅も広がります。
ベッドの長さは妥協することも多い
しかし、ベッドの長さに関しては、基本的には195㎝~200㎝前後であることがほとんどで、シングルとかダブルとかで違ってくるわけでもありませんし、同じように長さによって呼び方が変わるわけでもありません。
ですから長さについては妥協せざるをえず、それによってデッドスペースができてしまう場合もあったりします。
ベッドの長さも選べなくはない!
ところが、よく探すと、ショート丈のベッドであったり、ロング丈のベッドであったりがなくもありません。
ショート丈で180㎝ほどのものからあったりしますし、ロング丈でヘッドボードも合わすと220㎝を超えるものもあったりします。
デッドスペースがどうしてもできてしまう場合
デッドスペースを活かすベッドとそもそも作らないようにするベッドを紹介しましたが、それらのベッド選ぶ際にも気を付けないと、どうしても埋めることのできないデッドスペースができてしまう場合があります。
●ベッドの高さに注意
ベッドの高さによっては、収納に使うにも市販で売っているような収納ケースも入らないほどの高さしかないような場合もあります。
また、大容量のロフトベッドでも、特に収納として使いたいという場合、ただ高さがあるだけでは十分に使い切れない場合があります。
そこにさらにどんなサイズのどんな家具を置いて、どんな風に収納したいのかを考えておかないと新たなデッドスペースができかねません。
多機能なロフトベッドを選ぶ
中にはハンガーがかけられるようにポールが付けられるものや、棚がついているものもあるので、うまくイメージしながら選ぶようにしましょう。
●ヘッドボードの傾斜に注意
ヘッドボードとは宮とも言われる、ベッドの頭部分の棚や背もたれになっている部分です。
特に背もたれになっているヘッドボードだと、少し斜めになってもたれやすくなっているものがあったりします。
大変もたれやすくはなるのですが、これだと壁にぴったりとくっつけられず少し隙間ができてしまい、そこがデッドスペースになってしまう場合があります。
●フレームのでっぱりに注意
フレームがマットレスの大きさよりも少し大きく、前後左右に少しでっぱっているベッドもあります。
デザイン的にはゆったりした感じに見えておしゃれなのですが、やはり壁際に設置する場合はその分だけデッドスペースになってしまったりします。
また、この場合、壁とマットレスの間に体を挟み込んでしまう危険もあるので、特に小さなお子さんのいらっしゃる家庭ではそういったことにも注意していただきたいと思います。
●収納付きベッドの引き出しに注意
収納付きベッドはデッドスペースを利用できるベッドとして便利なのですが、引き出しの周辺が実はデッドスペースのなってしまう場合があります。
引き出しを引き出すには、引き出せるスペースがないといけません。
ですからその分のスペースこそが、引き出しを引き出すことにしか使えないデッドスペースとなる場合があります。
特に、近くに部屋のドアやクローゼットのドアなどがある場合は、それらとの兼ね合いからデッドスペースが大きくなってしまう場合もあるので注意が必要です。
ベッド面が開く収納付きベッドを選ぶ
収納付きベッドでも引き出しではなくベッド面が上へはね上げ式になっていて、そこから中のものを出し入れできたり、畳ベッドのように畳が蓋のようになっていて、それを外して中のものの出し入れができるものもあります。
必ず、自分の部屋で使うことをしっかりイメージして選ぶようにしましょう。
●ロフトベッドはハシゴに注意
ロフトベッドにはハシゴがついています。
このハシゴが意外とデッドスペースを作る原因になってしまう場合があります。
できるだけ緩やかな傾斜になるように斜めに立てかけるようになっているものも多いです。
その斜めにベッドから突出しているという状態が、どうにもその周辺のスペースの扱いにくさを生んでしまう場合があり、そこにデッドスペースができやすかったりします。
垂直のハシゴ付きか階段付きを選ぶ
少し上り下りがしにくいですが、中にはハシゴがベッドの側面に垂直にピッタリとくっついているものもありこれだと無駄が少なかったりします。
また、階段付きのロフトベッドもあり、それだとベッドの一部として組み込まれるような構造になるので、サイズ的には大きくなってしまいますが収まりはよくなります。
ロフトベッドは「階段付き」がおすすめ!ハシゴの弱点を補完できる!
さいごに
ベッドでのデッドスペースを有効利用する方法と、そもそも作らない方法を説明してきました。
特にベッド下はデッドスペースになりやすく、それを逆手にとって収納ができるようになっていたり、さらに高さを出して小部屋のようにも使えるものもありました。
脚がついていないベッドなら、フレームの面で四方が覆われそれで支えられていました。
デッドスペースを使いたい場合もそもそも作りたくないという場合でも、いずれかの方法でとにかく無駄な空間を埋めてしまうような方法がとられます。
ただ、最後に申し添えておきたいのが、デッドスペースにもなるそのベッド下ですが、実はあながちデッドスペースとも言えない空間であったりするのです。
記事中にも少しふれましたが、ベッドには湿気も熱もたまりやすかったりします。
それを常に放散できるようにしておかないとカビやダニが繁殖してしまいます。
そういった意味でベッド下は、通気が確保でき湿気や熱を放散できる大事なスペースでもあるのです。
この点を忘れないようにして、収納として使う場合でも、例えばたまに引き出しを引き出しておいたりなど日常的に意識していただきたいなと思います。